読みごたえのあるトラウマ漫画【個人的な10選】
この記事を読んで、わたしもトラウマ漫画をピックアップしてみました。
軽い気持ちで手にとって、途中から頭の中で警報が鳴り始めるのに止められない。
読み終える頃には精神を削られてフラフラになる。
面白かったからこそ読み続けてしまったけど、愚痴を言いたい。
穢れを知らない純粋無垢な女の子からほど遠く外れてしまったような気がする。
そんな感じの内容でお送りします。
少年時代
「トラウマ漫画は他人の本棚から」という格言を掲げたい。
藤子不二雄のⒶとFの違いもあまり知らないときにタイトルだけで手にとりました。
柏原兵三の青春小説「長い道」を原作に描いた、日本人誰もが涙する感動作の第1巻。昭和19年から終戦までの一年間、主人公の進一とガキ大将タケシの友情と葛藤を描いた長編ドラマ。その後、作者自らプロデューサーとなった映画は日本アカデミー賞最優秀作品賞はじめ各映画賞を総なめにした。
この紹介文からは想像できない、大人でもつらい陰鬱、壮絶ないじめ漫画です。
井上陽水の名曲『少年時代』や現代人の思うガキ大将(例えばジャイアン)のイメージで読み始めると、絶対に後悔するので止めた方がいいでしょう。
この漫画がトラウマなのはその執拗さで、タケシに翻弄され続ける主人公、進一の心を思うとこちらまで陰鬱になり、途中で止めとけばいいものを、最後まで見届けないと気が済まなくなります。
結果、気が遠くなるようないじめの日々を乗り越え、ページをめくり終えるともうぐったり。
キーチ!
青年漫画をほとんど読んだことがなかったので衝撃的な出会いでした。
この表紙の男の子、キーチこと染谷輝一が主人公のマンガ。
1巻では幼稚園児で、通り魔に両親を突然殺され、家出をし、ホームレスと暮らしたりと、全然話についていけないまま、どんどん進んでいきます。
キーチは可愛いけど、まわりの大人がやけにリアルで気持ち悪くて、おっさんが特に気持ち悪くて、吐きそうでした。
絵ってやっぱりすごい情報量があるというか、ダイレクトに心を抉ります。
このマンガは途中でギブアップ。耐性ついた今なら読めるかもしれません。
捨てがたき人々
おすすめ漫画をみんなで読み合う。みたいな企画があってそこで読みました。
「なんだか生きてんの飽きちゃったなあ」。職を失い、生まれ故郷に帰ってきた狸穴勇介。不細工で、金も仕事も夢もなく、考えるのはセックスのことばかり。心の荒野を彷徨っていたある時、勇介は微笑みの宗教「神我の湖」に傾倒する京子と出逢い、執拗なストーキングの末にレイプする。二人は互いに嫌悪し合いながらも離れることができずに姦通を繰り返すようになるが……。
もうなんなのこいつ。という気持ちで、終始キモイーと思いながらも完読しました。
捨てがたき人々なんて嘘でしょうと思うし、読むのを止めたいと思うのに、結局最後まで…
彼女の部屋の本棚にあったらどん引きの、女の子には決して読んでほしくないマンガです。
フランスの作家エミール・ゾラの処女小説に『クロードの告白』というのがあります。
たぶん誰も読んだことがないですね。
これは娼婦と同棲する話で、自分勝手な主人公の行動、考えを、見続けるしかないところが似ています。
ハデー・ヘンドリックス物語
表紙から嫌な予感がしたけど、読みやすいのでページを進めてしまいました。
それまで漫画太郎を読んだことがなく、読み終える頃には顔から表情が消えることに…
初見で笑える人ってすごいなって本気で思います。
今はもう平気ですが、絵と話のダブルパンチで頭がおかしくなる体験はこのマンガがはじめてでした。
『うしおととら』の藤田和日郎もそうですが、線が何重にもなってるのは苦手です。
闇金ウシジマ君
有名でよく売れているので、皆にトラウマを与えまくっているやつですね。
『闇金ウシジマ君』このタイトルは秀逸だなーと思います。
このタイトルで売れたと言っても過言ではないでしょう。
続巻を読みたくても、読むのに勇気がいるマンガです。
ブッダ
父の部屋にあったので、子どもの頃に読みました。
小さいときは主人公や登場人物に自分を重ねて物語を読んだりしますが、このマンガの登場人物はほとんど男です。
そんな中、ミゲーラという女の子が出てくるのですが…
このミゲーラが可哀想で、身分とか、命とかテーマも重くてつらかったです。
女の子ものがたり
これは映画化で話題になっていたので購入しました。
ブスで貧困な田舎の不良の3人の女の子たちのものがたりでした。
作者の西原さんもその一人で、自伝的マンガということでした。
みさちゃんときいちゃんという友達が出てきて、2人はたぶん可愛くなくて、西原さんは美人。
その事実が隠されているような気がして、勝手に怖くなりました。
墓場鬼太郎
墓場鬼太郎(1) 貸本まんが復刻版<墓場鬼太郎> (角川文庫)
- 作者: 水木しげる
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2015/03/19
- メディア: Kindle版
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この巻に収録されているかは分からないけど、目玉のおやじ誕生話がトラウマです。
めったに行かない家の近所の定食屋さんでマンガを読んで知りました。
絵もまたリアルで、本当に言葉を失くすというか、あまりの衝撃だったので、親にも友達にもこの事実を話さず、心の奥底にしまい込みました。
残酷な神が支配する
はじめて読んだときは、まさかこんな性的な虐待を受け続けるようなマンガとは知らず、あまりの内容に読むのを止めました。
友達に恵まれ、ボランティアと勉強に励む幸せな生活を送っていたジェルミの日常は、ある男との出会いで一変する。母・サンドラの婚約者で大金持ちの英国紳士・グレッグ。ジェルミの苦痛に満ちた地獄の日々が始まった
世間で評価されている事実にも驚き、信じられない気持ちでいっぱいでした。
生理的に受けつけないし、母親のサンドラにもイライラさせられました。
そんなだったのに、不思議なことに今は読むことが出来ます。
性的虐待は許せませんが、このマンガの絶望や苦しみが心を癒すことすらあるのです。
デビルマン
おすすめ漫画をみんなで読み合う企画で読みました。
もっと違う表紙だったような気がしますが、いろんな○○版が出ているようです。
アニメは見たことありませんが、名前くらいは聞いたことがありました。
こんなにスピード感のあるマンガは初めてで、一気に読んでそのまま落ちていきました。
トラウマはトラウマだけど、読んでよかったとはっきり言えるおすすめ漫画です。
これは、下手なネタバレなしで読んでほしいと思います。
まとめ
思いつくままに書いてみました。
改めて見ていると、今ならもう普通に読めるんだろうなと思います。
それは、精神的に成長したからか、残酷な表現に慣れて鈍感になったからなのか…
こんな気持ちになるなら読むんじゃなかったと後悔した思い出は、今と違う心のかたちでした。
紹介したマンガは手元にないため、内容にほとんど触れていませんが、読みごたえたっぷりの、なかなかお目にかかれない名作ということは保証します。
ただ、読むときは自己責任でどうぞよろしくお願いします。