図書館で借りて読んだ本(3):2017/05
図書館で借りて読んだ本の備忘録です。
本を読むときは、近くにiPhoneを置いています。
読めない漢字が出てきたらこのアプリの出番です。
手書入力で簡単に調べることが出来るのでとても便利です。
☆4以上のものについては簡単な感想を書きました。
※作品の☆は個人的なもので、Amazonの評価ではありません。
新装版 匣の中の失楽/竹本健治
★★★★☆
1977年から1978年ころに書かれた処女作。
オマージュ元の『虚無への供物』を読まずに、メタフィクションという情報だけで読んでみた。
思っていたよりも早くネタバレがあって、そこからぐっと引き込まれた。
文章は会話が中心で読みやすく、登場人物たちの雑多な知識披露も興味深かった。
しかし、7、8時間、読んでいると、どんどん不安が襲ってくる。
「もうページが残り少ないけど、この推理小説、解決編あんの?」
という悪い予感で心がざわざわしてくる。
読みやすいとはいえ、読み終えるまで平均約10時間かかるのだ。
これまで費やした時間のことを思うと、なかなか締めに入らないことに焦れた。
「まさか、このまま投げっぱなし!?」
が、一応解決編はあった。
しかしあまり納得できるものではなかったし、全て解決するはずもなかった。
この作品が面白かったかどうかと聞かれるとyesだが、おすすめはしない。
おまけのサイドストーリー『匳の中の失楽』が面白かった。
アズミ・ハルコは行方不明/山内マリコ
★★★☆☆
逃げるは恥だが役に立つ(4)/(5)/(6)/(7)/(8)/海野つなみ
★★★★★
ドラマを観たので知っているにも関わらず、いちゃラブっぷりにニヤニヤした。
安心、安定の面白さに加え、仕事についても考えさせられる内容。
4巻の巻末の特別寄稿で、早稲田ちえ先生のページはびっくりサプライズだった。
デビュー25周年ということで、海野さんの他の作品も読んでみたいと思った。
少女漫画家さんが多作なのは普通だけど、改めて考えるとそれってすごいことだ。
紙の動物園/ケンリュウ
★★★★☆
期待の新鋭作家ケンリュウの作品、全15篇を収録した短編集。
史上初の3冠に輝いた表題作『紙の動物園』はこの本のKindleのサンプルで全部読める。
現代SFというのを全く知らないわたしでも、この小説は新しいSFだと感じた。
わたしがお気に入りの3篇は『選抜宇宙種族の本づくり習性』『心智五行』『波』
この3つをアニメーションにしてほしい。
『選抜宇宙種族の本づくり習性』は架空の種族の紹介だが、わたしの脳みそでは文章から正しく想像することができなかった。
ケンリュウさんの頭の中ではこの種族たちが自由に本をつくっているんだと思うと羨ましく、彼らの姿を目にしたいと思った。
8篇目の『心智五行』はBoy Meets Girlで読みやすく短編集の真ん中に丁度いい感じ。
『波』は宇宙+不老不死という興味深いテーマだ。
天地創成の物語を絡めて、宇宙、生命、その先へと思考が大きく広がっていった。
まとめ
本3冊、コミック5冊でした。
今回は本はジャンルは違うけど全て小説でした。
何十時間も続けて読んだので、少し活字慣れしてきました。
読むのに疲れたら、声に出してみるのもいいみたいです。