電子書籍端末としてのiPad Airの評価とWebマンガの今とおすすめアプリ【2018】
以前に書いた記事から2年が過ぎたので、情報を更新してみました。
前回の記事で、値段以外のデメリットが見当たらないと高評価していました。
そこから更に2年が過ぎ、4年以上毎日利用した今、費用対効果の高さを考えると値段もデメリットではないという結論になりました。
最近は、電子書籍端末としてだけでなく、Amazonプライム・ビデオのモニターとしても使っています。
Webマンガの今
なによりも状況が変わったのは、Webマンガです。
この2年間で漫画アプリのリリースが続き、大手出版社もどんどん参入しています。
こちらの110個のマンガアプリを分類した記事は、とても見ごたえがありました。
ただ、これらのアプリはスマホ向けに作られており、見開きに対応しているものは少数派でした。
しかし、新たにリリース、リニューアルした漫画アプリは、マンガビューワを採用するようになってきています。
次世代の漫画アプリには、マンガビューワと連載マンガシステムが搭載されています。
これらのシステムは『LINEマンガ』が、ずっとやってきたことですが、それを各出版社がやり始めました。
おそらく『漫画村』の影響もあって、Webマンガは大きく変わろうとしています。
まさに、群雄割拠の時代の幕開け、シェアを奪い合うためのサービス合戦は激化、過去作、新作、キャンペーンなど、ウォッチャーとして興味深い展開です。
前回の記事では、電子書籍マンガ、Webコミック、漫画アプリなどの3つに分けていましたが、今はどこも総合的に運営しているので分ける必要はなくなりました。
まずは、たくさんあるアプリの中から、3つのポイントを重視してiPadユーザーが選ぶアプリを紹介します。
・連載マンガが読める
・見開きで読める
・コメント機能がある
・連載マンガが読める
連載マンガは、ほとんどアプリでも採用されているサービス形態です。
各々のシステムになれれば、毎日雑誌を読むように、複数のマンガを読めます。
・見開きで読める
公式アプリがあっても、見開きで読むためには、ブラウザ閲覧しなければならないサイトもあります。
・コメント機能がある
コメントを読んでると色んな視点、意見があって面白いと思います。
それでは、利用頻度順に、上位からランキングを始めます。
1位『LINEマンガ』
今年5周年を向かえる、『LINEマンガ』です。
電子書籍ストアの『LINEマンガ』ですが、今はもう連載マンガを読むためのアプリです。
日本語版韓国ウェブ漫画で、かさ増ししていた連載マンガも、今や連載本数は約400タイトルもあり、ある意味マンガ読み放題状態になっています。
最新3話が無料で、作品によって公開話数が違いますが、なかには10巻以上読める作品もあります。
最近よく聞くメディアドゥとは?――解説「電子書籍」 | ダ・ヴィンチニュース
私自身はNTTドコモで音楽配信サービスをずっと担当してきました。メディアドゥも当初は音楽配信サービスを手がけ、そこで業績を拡大してきました。私とこの会社との接点もそこからなのですが、15年以上前から、音楽の世界ではデジタル化そして、聴き放題のあり方についての議論と様々な挑戦がありました。
『LINEマンガ』は、音楽のデジタル化のノウハウをマンガのデジタル化にそのまま活かしたシステムです。
『LINEマンガ』がマンガ界のAppleになる前に、各出版社が自社サービスを始めたのは面白いタイミングだと思いました。
今回は1位に選びましたが、海賊版サイトは潰れても、これからの経営は厳しくなると思います。
2位『ヤンジャン!』
2018年4月9日に集英社からリリースされました。
これまでになかった、マンガコンテンツで収益を生み出すために最適化されたアプリです。
メインの連載マンガは、人気マンガをラインナップし、マイ本棚まで1クリック、コミック巻数表示、配信日の表示など、必要な機能を兼ねそろえています。
リリース同時に『ゴールデンカムイ』『東京喰食』のキャンペーンをする等、強すぎます。
2018年3月1日にリリースされた講談社の『コミックDAYS』は、この『ヤンジャン!』に完全敗北でしょう。
作品の良し悪しではなく、アプリの出来でここまで差が付くとは思いませんでした。
3位『ジャンプ+』
2014年からあるアプリですが、ここ1年で配信タイトルが急増しました。
少年ジャンプで連載中のタイトルがボーナスコインで読めるようになりました。
連載マンガや、今だけ無料タイトルも多数あり、新規連載も多数投入されています。
過去には『彼方のアストロ』や『ファイアパンチ』など『少年ジャンプ+』連載でコミックが売れる作品もありました。
4位『マガポケ』
2017年11月1日にリニューアルした講談社のアプリです。
リニューアル大成功で、『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』や『イジらないで、長瀞さん』など『マガポケ』連載の人気マンガも出てきました。
更なる『マガポケ』連載からヒットを狙っているのか、新規連載が盛んです。
さらに最近、チケットシステム開始で過去作品の大量投入がはじまりました。
5位 『サンデーうぇぶり』
2017年8月8日にリニューアルしてアプリ化しました。
連載マンガは最新話のみ公開で、前の話はコインを使っても読めない仕様です。
そして掲載作品が600タイトルもあるのに、そのほとんどが隠されています。
検索ボタンで、話を読むを選んでから読むマンガをお気に入りに追加しましょう。
他の出版社と違い、人気のマンガはほとんど載せずにレジェンド作品だけで勝負してます。
なのでトップページは一見読む作品がないように見えますが、探すとコインで読める作品が見つかるところはRPGみたいです。
レベルアップ要素もあったり、何がしたいのかよく分からないアプリです。
深層には宝箱=面白い作品がたくさんあるので、おすすめではあります。
6位『Pixivコミック』
2012年から始まったWebマンガの総合プラットフォーム『Pixivコミック』
もちろんアプリもありますが、ブラウザで見ると見開きで読めます。
月間更新作品は400以上、最新1話から無料で配信されています。
マイナー誌やWebコミックに強く、マンガ賞エントリー作品が多数読めます。
ただ、最新話のみ公開が多いので『LINEマンガ』の連載マンガのようには読めません。
7位『スキマ』
www.sukima.me 2018年2月1日に大リニューアルした『スキマ』です。
アプリもありますが、見開きで読むならブラウザを利用して下さい。
『Kindle Unlimited』や『Renta!』や『マンガZERO』『マンガBANG!』などで見かける、実業之日本社、日本文芸社や、笠倉出版社など、中年向け漫画をごちゃっと混ぜ込んだサイトです。
TL、BLも取り込んでおり、8000タイトル(24000冊)読み放題となっています。
サイトも使いやすく見開きで読めるので、これ系の他のアプリからの乗り換えを推奨します。
運営が『漫画全巻ドットコム』の会社なのですが、いいところに目を付けたなという感じです。
8位『コミックDAYS』
2018年3月1日にリリースされた講談社のアプリです。
月額720円で講談社の6誌を読み放題、毎月200ptがもらえます。
プレミアムユーザーにならなくても、アプリで連載マンガを読むことができます。
しかし、そのアプリが、あまり使いやすくないのが欠点です。
すぐ後にリリースされた集英社の『ヤンジャン!』がよく出来ていたので比べてしまいます。
向こうがマンガコンテンツを販売してるのに対して、こちらはマンガを展示品みたいに並べているだけです。
もちろん作品はとても面白いのですが、アプリとしては、なんか残念な印象です。
まとめ
チェックしているアプリは他にもありますが、これくらいでまとめます。
漫画アプリは、マンガを1話単位で買えるシステムが定着してきました。
かつての音楽やアニメのように、マンガのコンテンツ化は進んでいます。
これからの、漫画アプリは、アプリゲームの様に課金システムになりそうです。
『ヤンジャン!』アプリを見て、他の出版社はどう対応するのでしょうか。
マンガビューワの採用が続いていますが、『マンガワン』『マンガUP!』『マンガPark』『マンガほっと』『ピッコマ』『マンガトリガー』などのスマホ向けアプリも、いずれ見開きで読めるブラウザ版を作ってくれると思います。
リニューアルするとしたら、収益を生み出せるアプリにするか、あくまで紙のコミックを買ってもらうための、試し読みとしてのアプリにするかの判断は難しいでしょうね。
今後、国内最大の総合プラットフォームが誕生するか、各出版社が個別にサービスを強化していくのか、注目していきたいと思います。
マンガの読書管理について
アプリでよくマンガを読むようになり、読書管理をするようになりました。
買った漫画、レンタルした漫画、ネカフェで読んだ漫画、アプリで読んだ漫画すべて一括で管理しています。
買った本以外の、形のない読書体験を記録できる、これほど便利なシステムはありません。
ブクロブ
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